USB Type-C対応のオーディオインターフェースを紹介【5万円以下】

DTM

最近またDTMやりたいなーと思って色々と機材を探しています。

歌やギターも録音したいのでオーディオインターフェースが必要なのですが・・・私が使用しているパソコンは新型のMacBook Pro 13インチ。
Thunderbolt3(USB Type-C)端子しかついていないのです。

でも楽器屋さんに行ったり、ネットで色々調べていてわかったのですが、いま世の中に売られているオーディオインターフェイスは、ほとんどがUSB2.0またはUSB3.0接続のものなんですね。

これらのUSB3.0やUSB2.0接続のものも、「USB type-A」と「USB Type-C」を変換するケーブルがあれば新型MacBookにも使えるみたいではあるのですが、せっかく買うのなら変換なしで接続できるものがほしいなと。

今回、購入に向けて色々調べて整理した結果を残しておきたいと思います。

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USB Type-C・Thunderbolt 3とは

USBまわりは結構規格がごちゃごちゃしていて細かく説明しているとそれだけで記事が終わってしまうので簡潔に・・・(笑)

「Thunderbolt 3」は一言でいうと、従来の「USB2.0」や「USB3.0」に比べてデータの転送速度が圧倒的に速い、新しい通信規格です。

「USB Type-C」は、あくまで端子(コネクタ)の形状のことを指しています。

そのため、端子がUSB Type-Cであっても、通信規格はThunderbolt3とは限りません。

つまり、USB Type-Cでも、通信の規格は「USB2.0」だったり「USB3.0」だったり、「USB3.1」だったり「Thunderbolt 3」だったりと、本当に色々なものが存在します。

USB2.0やUSB3.0など、広く普及しているUSB端子の形状は「USB Type-A」と呼ばれるものになります。

USB Type-C・Thunderbolt 3のメリットとは

USB Type-Cは、最新の通信規格としてUSB3.1またはThunderbolt3を基本的に採用しています。

通信規格ごとに、転送速度も違います。

ざっくり整理すると、下記のような感じです。

コネクタ名称 コネクタ形状 通信規格 通信速度
Type-A USB2.0 0.48Gbps
USB 3.0 5Gbps
Type-C USB3.1 10Gbps
Thunderbolt3 40Gbps

Thunderbolt 3は40Gbps、USB Type-C 3.1の場合は10Gbpsの転送速度になります。
一方で、従来のUSB3.0は5Gbps、USB2.0は0.48Gpbs(=480Mbps)の転送速度になります。

単純比較した場合、USB Type-C(10Gbps)とUSB3.0(5Gbps)でも、2倍も転送速度に差がありますし、
Thunderbolt3(40Gbps)とUSB3.0(5Gbps)の比較だと8倍も転送速度に差があります。

USB3.1やThunderbolt 3をオーディオインターフェースに採用する場合、その転送速度をフルに生かせると下記のようなメリットを得ることができます。

・レイテンシー(入力遅延)が少ない
・より高音質での入力が可能

・・・と書いていますが、実際に市場に出ているUSB Type-Cに対応しているオーディオインターフェースのほとんどは、端子がUSB Type-Cの形をしているだけで、肝心の通信方式はUSB2.0(互換)のようです。

そのため、USBType-C接続のオーディオインターフェースを購入するメリットは、データの転送速度ではなく、変換ケーブル不要新型MacBook Proに直接刺して使用できること、すなわち端子がUSB Type-Cの形をしていること自体だと考えておくのが無難かなと思います。

とはいえ、市場に出回っているほとんどのオーディオインターフェースがUSB2.0であることを考えると、USB2.0でも実用にはほとんど問題ない速度かと思います。

Presonus Studio USB-Cシリーズ

海外では有名なPresonusブランドで展開するUSB Type-C対応オーディオインターフェース。

2019年2月下旬に発売開始したばかりの新製品です。

新製品とはいっても、従来のStudioシリーズのリニューアルであり、従来品から変わったのは「USB Type-C対応」と「筐体の色」だけみたいです。

そのUSB Type-C対応も、ホームページの説明を読むと端子の形状こそUSB Type-Cになっているものの、通信方式はUSB2.0みたいですので、USB Type-Cの10Gbpsの恩恵を受けるのかというと分からないところ。

逆に言えば、従来のUSB2.0を搭載している従来のパソコンでも使用できることはメリットです。

実際、こちらの商品にはUSB Type-C用のケーブルとUSB Type-A用(従来のUSB)の両方のケーブルが付属していますので、USB Type-C端子を持たないWindows機や古いMacで使用したい場合も、接続する場合もケーブルを差し替えるだけでいいのです。

オーディオインターフェースのメーカーとしてのPresonusは老舗であり、従来品で十分に品質はお墨付きですよ。

特徴(ホームページから引用)

・24Bit 192kHzデジタル・コンバーター
・低ジッター・クロック
・XMAXプリアンプ
・最高114dBのダイナミック・レンジを提供

24bit/192khz、の高解像度(いわゆるハイレゾ音源と同等レベル)での録音が可能です。

また、同社が開発したStduio One Artist(12800円相当)がバンドルされている他、購入後のユーザー登録で下記のプラグイン・スイートが無償提供されるようです。

・SPL Attacker(Plugin Alliance)
・Mag Audio EQ2(Plugin Alliance)
・Brainworx bx_opto(Plugin Alliance)
・MPX-i Reverb(Lexicon)
・SDRR 2(Klanghelm)
・Movement(Output)
・Analog Lab Lite(Arturia)

Presonus Studio USB-Cシリーズは5種類がありますが、5万円以下で買えるのは下記の3種類ですね。

違いとしては、ざっくり下記の感じです。

入出力の端子数

24c:マイク入力2/ライン入力2
26c:マイク入力2/ライン入力2/ライン出力2
68c:マイク入力2/ライン入力4/ライン出力2/SPDIF入出力1

これ以外のモデルは「1810c」「2410c」であり、それぞれ入力端子が18個、24個のモデルとなります。

駆動方式

・24c、26c:USBバスパワー駆動(パソコンからの電源供給のみで動作可能)
・68c:DC電源駆動(外部からの電源供給が必須)

ヘッドホン出力用のキュー・ミックス

・24c:なし
・26c、68c:あり

Presonus Studioシリーズは値段も高すぎず、性能もバランスよくまとまっていると思いますので、新型MacBookシリーズで音楽制作デビューする初心者の方の、最初の一台としていいんじゃないでしょうか。

ちなみに私は後々の拡張性を考えると「24c」だとちょっと微妙かなと思ったので、「26c」を買いました。
後日レビューしたいと思います。

【M-Audio】M-Track

M-Audioのブランド名で展開するUSB Type-C対応オーディオインターフェース。
発売日が2016年7月23日であり、 PresonusのStudio USB-Cシリーズと比べて結構前に発売されたものになります。

こちらもUSB Type-C対応ではあるものの、USB2.0互換のようです。
そのため、USB Type-C接続のときは高速になるのか、それともUSB2.0の転送速度なのかはやはり分からないですね。

特徴(ホームページから引用)

・プログレードの「クリスタル」プリアンプを搭載
・24Bit 192kHzの高解像度で録音可能
・堅牢な金属製ボディ、コントロールしやすい大型ボリュームノブ

ツマミが大きくてシンプルなのがいいですね。

こちらもUSB Type-A(USB2.0/USB3.0)用のケーブルも付属しているので、将来的にUSB Type-Cでないパソコンに戻ったりする場合でも継続して利用できます。
付属ソフトも下記のものが提供されるとのことで、充実しています。

AIR Music Technologyから、
・Xpand!2(マルチティンバー音源ソフトウェア)
・Strike(ドラム音源)
・Mini Grand(ピアノ音源)
・Creative FX Collection(エフェクトプラグインコレクション)
・Pro Tools | First(DAW)
・Ableton Live Lite(音楽制作ソフトウェア)

USB-TypeC対応のM-Trackシリーズには、「M-Track 2X2」「M-Track 2X2M」「M-Track 8X4M」の3種類があります。
「M-Track hub」という商品もありますが、こちらは再生専用みたいなので上記3種類とは毛色が異なります。

「M-Track 2X2M」「M-Track 2X2」の違いがちょっとややこしいので、まとめると下記のような感じです。

入力端子数

2X2:ライン・マイク入力端子1/楽器用の入力端子1/出力2
2X2M:ライン・マイク入力端子2/楽器用の入力端子2/出力2
8X4M:ライン・マイク入力端子4/楽器用の入力端子4/出力4

ただし気をつけなければいけない点として、2X2、2X2Mいずれも最大同時録音が可能なのは2チャンネルまでです。
2X2Mは入力4端子ありますが、M-Audio社のホームページを見る限り同時に使えるのは2つまでなんですね。

外部MIDI入出力端子の有無

2X2:MIDI入出力に対応していない。
2X2M、8X4M:MIDI入出力に対応している。

歌やギターを録音するだけの宅録用途なら2X2Mか2X2で十分かなという気がします。

ただ、発売から3年が経った今では、入手がちょっと難しくなっています。

ただ、在庫状況は日々変わっていると思いますので、気になる場合はしばらくチェックしてみてもいいかもしれません。

UNIVERSAL AUDIO ARROW

これまで紹介してきたオーディオインターフェースはいずれも端子の形状がUSB Type-Cでありつつも実際の転送方式はUSB2.0互換だったのですが、こちらは「Thunderbolt3」採用のものになります。

つまり、こちらの機種はThunderbolt3がないパソコンでは、変換ケーブルを通しても使用することはできないと思います。

MacBookシリーズでも、Thunderbolt3に対応しているのは「2016年以降に発売されたモデルのMacBook Pro/Air」のみで、無印MacBookや2015年以前のMacBook Pro/Airでは使用することができません。

ニアゼロレイテンシーを堂々と謳っていることからもレイテンシーの低さもかなりのものなんでしょう。
Thunderbolt3の転送速度をしっかり生かしているのだと思います。

また、プリアンプもかなり優秀なものみたいです。

「Marshall® Plexi Classic」「Fender® ’55 Tweed Deluxe」「Ampeg® B-15N Bass Amplifier」「Eden® WT800 Bass Amplifier」などの完璧なアンプ・エミュレーションが採用されているとのこと。他社のアンプの完璧なエミュレートと言い切るのはすごいなと思います。

初心者にしてはちょっと高い金額かもしれませんが、性能を考えれば圧倒的に破格な気がします。

Focusrite フォーカスライト CLARETT 2 Pre USB

Presonus 26cを買ってから見つけました・・・。
なのであまりちゃんと調べてないですが、USB Type-C対応商品のひとつなので紹介しておきます。

あとで時間があるときに調べてみて追記しようと思います。

まとめ

USB Type-Cのオーディオインタフェースは選び放題!というほどではありませんが、ある程度の選択肢はあるな、と思ったのが正直な印象です。

今回は今すぐ欲しかったので、私はPresonus Studio 26cを購入しましたが、コスパではM-Track、性能ではARROWに分がありそうです。

やっぱりPresonus Studio 26cは新製品なので、まだどこも在庫切れはなくて入手しやすいですね。

また届いたらレビューしたいと思います。

それでは!

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